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研究室メンバー
スタッフ | |
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中村 振一郎 | (特任教授) |
沈 君偉 | (特任准教授) |
原田 祐希 | (特任助教) |
眞庭 博明 | (研究室顧問) |
竹田 知美 | (研究室秘書) |
学生 | |
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佐藤 史弥 | (修士2年) |
中村 優斗 | (修士1年) |
特任教授 中村 振一郎

早稲田大学理工学部を経てストラスブール大学(仏)にてフランス国家博士号(1984)、分子研・諸熊奎治教授の下でPDの後、三菱化成(現三菱ケミカル)に途中入社(1986)、民間総合化学会社に於ける計算科学の第一世代である。2007年、三菱化学フェローとして東工大教授を兼務し、2011〜2022年、理化学研究所特別招聘研究員を経て、熊本大学特任教授として現在に至る。
サイエンスを価値にする道を問い続けます。産官学、全ての計算科学に従事しました。約30年民間企業に在籍し官学に移っても産業に向かわない研究には熱意を持てません。産業界の超難問に「基礎研究の源」を見ます。企業研究者は課題に己を合わすのが宿命です。官学が自分(が論文を書ける程度)にテーマを選ぶのとは正反対です。
データサイエンスという言葉もなかった頃から計算科学として難問解決に没頭してきました。その時代の問と解、そして今ある障壁を振り返り、今後の計算科学に明るいビジョン提示を試み、併せて現在進めている圏論をもとにした研究を進めます。焦点は人工知能の先にある、自然知能です。天然光合成やポリフェラ334に代表される分子系に限らず森羅万象を対象とします。
特任准教授 沈 君偉

京都大学工学研究科分子工学専攻の博士後期課程を修了後、科学技術庁特別研究員(通商産業省工業技術院産業技術融合領域研究所)を経て、平成9年1月に三菱化学株式会社(現株式会社三菱ケミカル)に入社し、約24年間研究開発部門にて主席研究員、高度専門職として企業での研究開発を務めた。令和3年8月に国立研究開発法人理化学研究所科技ハブ産連本部中村特別研究室で光反応メカニズムの理論解析に携わった。令和4年4月より、国立大学法人熊本大学大学院先導機構フロンティアデータサイエンス化血研寄附講座の特任准教授に着任し、インシリコ創薬研究における化合物の物理化学特性の評価および標的タンパク質との反応解析に従事している。
医薬品開発は、国の新成長戦略の一つとして位置づけられており、大学や研究機関が持つ創薬シーズを有効利用し、企業との連携による新薬開発を促進することが求められている。専門的な知識と最先端の計算技術を駆使し、多種多様な医薬品開発において、創薬研究における原薬形態候補の探索、原薬候補の物理化学的性質および熱力学安定性の検討を実践する。
近年、計算科学・データサイエンス手法を駆使した分子設計、新物質・材料探索への期待が高まっている。最先端の熱力学物性計算手法と深層学習の組み合せにより、分子の構造特徴に基づく化合物の分類と新規材料の分子設計が可能となる。新規材料の開発に要するコストと期間を大幅に短縮することが期待される。
特任助教 原田 祐希

関心分野は匂いケミカルスペースの情報空間の解析、化学情報の機械学習、分子科学計算(量子化学、第一原理計算、MD)です。
2007年3月に九州大学理学府分子科学専攻にて修士取得しました。専門学校(日本フレーバーフレグランス学院)にて調香について学んだ後、東京工業大学の中本高道研究室にて匂いの情報化について研究を開始しました(博士論文「匂いセンシング空間の多次元データ解析による要素臭の探索法の研究」)。
2021年より理化学研究所中村特別研究室の特別研究員に着任し、熊本大学特任助教として現在に至る。
「匂い分子の情報空間=ケミカルスペース解析」
匂いの情報化を最終的な目標として広範な情報空間解析を行っています。これまで、匂いの科学、化学(分子科学計算)、多変量解析を駆使して研究を行ってきました。本研究分野には、機械学習と分子科学計算の融合が必要です。
現在取り組んでいる研究は、
「匂いのデザインのためのツール」としての「匂い物質のマッピング」
「匂い」以外の化学物質の集合の解析
に活用できるものです。匂いに関心のある方、機械学習や分子科学計算に関心を持っている方、是非お話をしましょう。